七階。

中央線高架のふもとで本を読む、夢を見る。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

いったい私は夢をみたいのか生き延びたいのか/今日マチ子『もものききかじり』

美しいもの、光るような刹那、空想が好き。 そんな自分だから、願わくばいつまでも夢を見ていたいと思う。 生活、と聞くと、所帯じみるのが嫌とか、そんな反抗的な気持ちがすぐに浮かんできてしまう。 会社勤めもあんまり好きじゃない。調子がいい時は良い(…

恋をしたらどうしておいしいものがつくりたくなるんだろう。~平松洋子『よい香りのする皿』

私がエッセイを楽しめるようになったのは、就職が始まってしばらくしてから、もしくは会社に入って1・2年経った頃だったように思う。 それより若い頃は、エッセイが読めなかった。 本屋さんや図書館で、エッセイの棚は完全スルー。小説が好きで好きで、フィ…

「パン屋」と聞くと、襲撃する? と言いたくなる~村上春樹『パン屋再襲撃』を読み聞かせてもらった夜~

近所にパン屋ができそうである。 道路側の壁を取り外し、洞窟のようにぽっかりと口を開けた空きテナントに、銀色のオーブンやらなんやらが運び込まれ、次の日には壁が取り付けられ、その次の日には白い木目調に塗られておしゃれな雰囲気になった。 パン屋と…

本の置き場所問題~誰にも見せられない本~

図書館から返却催促ハガキが来てしまった。 今まで、返却催促は電話でしか受けたことがなかったから、電話の次はハガキが来るのか……と思いながら眺めた。反省はしている。 ところで、ハガキに書名が書かれていない。よく読むと、書名はプライバシー保護のた…